2017年06月19日

U2B「ビワレレ」の製作

2017061901.jpg
春に発売した琵琶シェイプ・コンサートウクレレU2B、通称「ビワレレ」の開発・製作レポートです。

2017061902.jpg
2014年にプロトタイプのプロトを製作。インパクトはあるものの、ウクレレとしての演奏、構造上は課題が多いものでした。

2015年に現在の基本形を2本試作。2016年にさらに改良して2本試作と、練りに練った仕様。
良い意味で既視感のあるルックスでありながら個性的、それでいて構造的には堅牢で長持ちするものに仕上げたつもりです。
半月(サウンドホール)もヴァージョンアップのたびに少しづつ大きくなり、なんとなくキュート感が出てきました。
2017061903.jpg

なにかと専用の冶具が多い。サイド曲げ冶具。
2017061904.JPG

木型は馬蹄型。内部はきっちりアコースティック楽器の構造です。
2017061905.jpg

背面は独特な曲線になっているので、サイド/バックの圧着の仕方もやや特殊です。
2017061906.jpg

ブリッジ背面。玉結びした弦を安定的かつ簡単に引っ掛けられるようにしている。
2017061907.jpg

ピックアップ付きモデルの場合、エンドピンジャックをプレート付けして装着。
2017061908.jpg

ちなみにPU付きモデルは、“大阪発のパーティージャグバンド『激団モンゴイカ』”の団長さんが早くもオーナーとなっています。

2017061909.jpg
トップ装飾の「友禅紙」は、結構な種類を取り寄せ、楽器に合う1つを選定しました。こーゆー事ばっかりしているから、全然儲からない。

2017061910.jpg
ある程度まとまった数の製作は、パーツ作りや組み立てでは効率的ですが、研磨などはスピードがまったく変らず、結構キツいものです。

そんなわけで、楽器には「ひょうたん」「パイナップル」「洋ナシ」などのシェイプがありますが、ここへ新たに「ビワ」の名を加えることができたら素敵だなぁ、などと思っております。

製品ページを追加しております。 
ついでに、テナースケール・コンサートボディのウクレレ「U23」も追加しました。

―――

2017061911.jpg
庭のビワがおいしい時期です。手入れされていないので実は小さいですが、味はしっかりビワそのもの。

ちなみに、植物の「ビワ/枇杷」は、楽器の「ビワ/琵琶」に形が似ているから付いた名前だそう。なんとなく逆だと思っていました。

―――

2017061912.jpg
床の間の掛け軸を新調しました。琵琶をたずさえる弁才天。ざっくりいうと、音楽、学芸の神様です。
品の良い絵で、割と安い掛け軸でしたが、ウチの状況的には、恵比寿か大黒の方が良かったかも知れません...。

<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 17:33| 製作

2017年05月25日

東京ハンドクラフトギターフェス2017

2017052501.JPG
錦糸町すみだ産業会館・サンライズホールで行なわれたフェスに参加しました。(5/20,21)

看板モデル151FCに加え、今回はセダートップのモデル232を用意。
弾き手を酔わせる、マイルドなサウンドがお気に入りの一本です。

2017052502.JPG
この春、インレイをシルバーインレタから白蝶貝に改造。(別のお客様オーダーモデルで良い印象だったので)
遠くから見るとただの「白」ですが、近くで見るとかすかに朱や蒼の光を放ち、たまらなくキレイなのです。
写真では光源のコントロールをしていますが、色調整なし。塗装初期の状態です。

2017052503.JPG
大阪サウンドメッセと同様、テナースケール・コンサートボディのU23も展示。あえてLowG弦仕様。
コンサートウクレレも1本。

2017052504.JPG
琵琶シェイプのコンサートスケール「U2B」製品版モデルとプロトタイプ2本。
関西では梅田ナカイ楽器さん、ワタナベ楽器京都店さん(15フレット・PU付)、ヤマハミュージックなんば店さんでお試しいただけます。

2017052505.JPG
小物では「おやゆびピアノ」の限定・ボックスタイプと、セーム革ミニクロスを展示販売。
なんとか新幹線の片道代くらいを捻出できました。

2017052506.JPG
部分ライトアップ用のLEDライトは毎回使っていますが、今回は300ルーメンの強力タイプを導入。
「明日香弦楽器」パネルをバリバリ照らします。
(こういう事をいっぱいするから、1/2スペースのくせに、準備・撤収にめちゃくちゃ時間がかかる)
(ちゅうか、これくらいしないと力作・愛器に申し訳ない気持ちがするのだが、私の姿勢がズレているのだろうか?)

2017052507.JPG
上は落ち着いた時間の写真ですが、晴天もあってか、概して昨年以上にお客さんが多かった印象でした。

また、ウクレレのヒロ竹之内さんから興味深いチューニングを教わったり楽譜をいただいたりもしました。
他にも先々のきっかけになるような事も多々あったりで、有意義な会となりました。

拙ブースにお立ち寄りいただいた皆様、まことに有難うございました。

―――――
前日の金曜。設営を済ませ、前から行きたかった神宮球場へ。
もちろん、僕らのサンテレビも来ているぞ!
2017052508.JPG

思ったよりスタンドが大きくて、開放感のある良い球場だ。
2017052509.JPG

なんといっても、ブルペンがむき出しなので、試合の展開にそった投手陣のドタバタを楽しめるのが素晴らしい。
1時間ほど立ち見をして、伊藤隼太のホームランと藤川球児のブルペン姿を目に焼き付けて帰りました。(ヤクルト4-2阪神)

―――――
帰還日に、サッと観光を。墨田区「たばこと塩の博物館」。
2017052510.JPG

特別展、常設展示ともども、装身具や小物などはどれも工芸的に凝ったものばかり。
蒔絵やべっ甲をあしらった小物入れ、鉱物(トルコのメアシャム)の喫煙具など、とても見応えがありました。

2017052511.JPG
昔のタバコ葉裁断機などもあって、名古屋のトヨタ産業技術館を楽しめる人なら、規模は比べようもないが興味深いのではないかと。

暑かったこともあり、本所吾妻橋駅から徒歩でもちょっと遠く感じる。しかし入場料は100円。受付の3人のおねいさんがべっぴんさんで、冷房が効いていて、危うくそれだけで満足して帰りそうになった。

もっとゆっくり観たかった(展示を、です)くらい、充実した博物館でした。
ちなみに「たばこと塩の博物館」だけに、タバコを吸ったりシオを吹いたりしながら観覧できるのかと思ってたら、それはさすがにダメ。しかし、喫煙ルームは見事にモダンかつ清潔で広かった。
2017052512.JPG

―――――
信濃町の民音音楽博物館
すでになにかしら緊張感を覚えるワードが並んでいるが、まぁ、まぁ...。入場料無料。

弦楽器、打楽器などは、その気で何度か海外旅行していれば、いずれ買い揃えることができる程度のラインアップにも見える。

2017052513.JPG
(写真:配布パンフより)
ただ「古典ピアノ演奏」実演はとても面白くて、これは時代順にならべられた9台の歴史的鍵盤楽器を、おねいさんが(またかよ)解説を交えながら順に移動して弾いてゆく、というもの。

チェンバロも、プレイエルやエラールのピアノの響きも良かったが、やはり私は、玉を転がすようなおねいさんのお声に、もっとも癒されたのであった。(疲れてたんだな、オレ...)

なお、東京ハンドクラフトギターフェスは来年も同時期に開催される予定です。
<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 01:09| 展示会

2017年04月22日

サウンドメッセin大阪 2017

2017042201.jpg
大阪ATCホールで開かれたサウンドメッセに出展。(4/15,16)
ギター3本、ウクレレ2本、「U2B」琵琶シェイプウクレレ4本、その他小物を展示しました。
今回は知り合い(元上司)の楽器卸・イベント音響「MOTION」との共同ブース、という形です。

2017042202.jpg
ショーモデル「螺鈿紫檀六絃琴」をドーンと前面に展示。正直、ウケたような手応えはありました。
専用台やライトアップ小道具まで用意した甲斐があったといえます。

2017042203.jpg
ギターは発表済みの3本ですが、セダートップの1本は、ヘッドインレイをメタル・デカールから気品あふれる白蝶貝に改造したもの。
最近作ったお客様オーダー品が白蝶貝インレイでして、これがとてもキレイだったので、いい意味でパク...いやインスパイアされたわけです。

2017042204.jpg
ウクレレはテナースケール&コンサートボディのロングネックモデル「U23]を初披露。(4弦LowG)
塗装も薄めで、鳴りがとても気に入っています。ロングネックですが、不思議と見慣れるトータルバランスです。

ちなみにこの「U23」も、お客様オーダー品の製作と同時進行させた、いわばパク...いや素敵な示唆をいただいた製品といえます。ありがたや。
私はこの楽器で、ストーンズの「ビースト・オブ・バーデン」のリフを弾くのがお好みです。

2017042209.jpg
琵琶シェイプ・コンサートウクレレ「U2B」の製品版(第一次ロット)がついに発売開始!
[配布チラシPDFファイル:1.82MB]

2017042205.jpg
すでにいくつかのお店に並んでおり、今回の梅田ナカイ楽器さんブースでも展示されていました。
U2Bについては、回を改めてご紹介する予定です。

2017042206.jpg
「おやゆびピアノ」は梅田ナカイ楽器さんをはじめ、現在ではヤマハミュージック大阪なんば店さんでも取り扱っていただいています。
なもので、今回は直売を控える意味もあり、シリーズ累計1000個突破記念と銘打ち、完全限定製作「BOX」タイプを展示・販売。
ボックスといいつつ、中は吹き抜け空洞です。
5月の東京ハンドクラフトギターフェスにいくつか持ってゆきます。特価3000円です。

2017042207.jpg
小物ついでに、天然鹿革「セーム革ミニクロス」も展示。奈良県で製造されているもので、これを今後、明日香弦楽器のギター/ウクレレ製品すべてに添付します。
工場を訪問して直に仕入れたもので、これについても面白い話がいろいろあるので、回を改めて紹介できればと思っています。鹿革製造工場は複数ありますが、ここのものはとても良い品質です。
東京フェスで直売予定です。

−−−−−

そんなTOKYOハンドクラフトギターフェスが、下記の予定で開催されます。
すみだ産業会館 2017年5月20日(土)-21日(日)

1/2スペース・幅1メートルでの出展で、基本的には大阪での出展物から多少しぼった内容になりますが(去年も出した琵琶ギターは持って行きません) 、やる気まんまんの姿勢で参りますので、ぜひお立ち寄り下さいませ。
(去年は夜行バス・当日朝会場入りで、体調ボロボロだった)

−−−−−
2013東京フェスで初お披露目してから、明日香弦楽器は今年で丸4年になります。
お客様や知り合いが増え、今回の展示会でもいろいろな方とお会いできました。

また、元同僚と旧交を温めたり(まれに、温めないヒトもいるが...)などと、売った買ったとは別に、全体としてなんだか楽しく充実感のあった会でありました。
2017042208.jpg
<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 00:29| 展示会