2017年08月28日

天然セーム革クロス

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奈良の楽器工房として、鹿革のクロスを製品に添付できれば面白いなぁと、前から思っていましたがたまたま昨年、プルーインパルスを見に若草山に行った折、ふもとの売店でほどよいサイズ、価格の鹿革を見つけました。
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製造地が明日香村の近くの某市だったので、連絡をとり、多少の枚数を注文。直接受け取りにでかけました。
(ウチから直線距離で東に10q程度)

皮革、それも鹿革の加工工場がいくつも集まっており、カメラアクセサリとしてのセーム革もこの地で作られています。

ちなみに、鹿といっても市販品は「キョン」という鹿の仲間(中国産、他)が主。
それをなめし加工したのが「セーム革」「キョンセーム」で、誰もが認める天然・最上のクロス素材といえます。
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ある程度加工の進んだ状態ですが、なんともいえない生々しさ。
工場では他に、鹿か何かわからないが、まだ毛の残った状態の皮も仕込まれていました。

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革の厚さを整えるマシン(部分)。専用の器具が醸し出す武骨な雰囲気がいいですねぇ。

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ショールーム。どうですこのド迫力の絵柄! インスタ女子よ、これが漢(おとこ)のスナップ写真だ!、
田中角栄あたりの高度成長期までは、こういったエゾシカの壁掛け/ハンティング・トロフィー、今風に言うと「壁から鹿が生えてくる」ヤツ(?)がとても売れていたそうです。

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そうして仕入れた「天然セーム革」ミニサイズ・15x15pは、こちらでパッケージをして、今年から明日香弦楽器のギター、ウクレレに添付させています。
展示会では単体で実売をしました。卸売りは工房の本筋ではないので、やめときました。

些細ではありますが、オーダーを入れていただいているお客様は、オマケとして楽しみにしてくださいませ。

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<近況>
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お客様カスタムオーダーの完成直前。フレットをまたぐデザインのインレイ加工は初めてでした。
<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 19:47| 地域

2016年11月06日

ブルーインパルス/正倉院展

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航空自衛隊奈良基地の開設60周年ということで、曲技飛行隊「ブルーインパルス」が奈良市上空で展示飛行を行いました。(11月5日、6日)
ちなみに奈良基地は教育施設で、滑走路はありません。(岐阜・各務ヶ原から15分ほどで飛来)

前日の予行では、若草山(一重目)に陣取ることにした。
谷崎潤一郎ファンにとっては、小説「卍」で柿内園子と徳光光子がデートをした場所としておなじみです。
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小学生の頃以来だけど、ほんとに開放的ですねぇ。まぁ、あちこちに鹿のフ○が落ちてるけど。(晴天で風があったこともあり、臭くはない)

逆光気味で遠いものの、東大寺大仏殿や興福寺五重塔、生駒山なども取り込んだ、ちょっと珍しい絵柄が撮れました。
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市街より100メートルちょっと高いだけの位置ですが、ほどよく見やすい角度で飛んでくれます。
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2日目本番は素直に、メイン会場の平城宮跡に。
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曇り空だったのはやや残念でしたが、広大で見晴らしが良すぎて、航空祭名物の脚立オヤジや場所取り家族もなく、なごやかな雰囲気でした。

第一次大極殿(2010年再建)方面から登場。
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ちなみに、大極殿は天皇の即位や外国使節の謁見の際に使う施設で、中はこうなっています。
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南の朱雀門より。
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天候のせいもあって、私のカメラ/レンズ/テクでの写真はダメダメですが、やっぱり近くで見るのは楽しいものです。いやー、夢のような2日間でした。
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同じ週に、奈良国立博物館・第68回正倉院展に行ってきました。
いかにも奈良市街らしいショット。ウチの地域もこの時期、鹿鳴きの声が聞こえるが、まったく姿を見せない。
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今年は琵琶、琴などの弦楽器がない...というのは個人的な感想としても、螺鈿(らでん)、瑠璃(ガラス)といったハデな作品が少なく、正直、地味めな回だったように思います。
(画像:正倉院展HP・PDFファイルより)
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隠された技法や歴史的意義も重要ですが、やっぱり、現代人が一目見て「参った!」と降参するほどのインパクトを求めてしまいます。
入場料1100円では安すぎる、至高の展示会なのは間違いないですが。

とはいえ、「粉地金銀絵八角長几(ふんじきんぎんえのはっかくちょうき)」は見入りました。
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側面・背面の細かい絵柄は品があって華麗だし、優雅な脚部などからは「アールヌーヴォーなんぼのもんじゃい!」的な、時代を超越した気概すら感じる。
こういうのをじーっと見ていると、単純な私はメチャメチャ感動してしまいます。

再び・小説「卍」(官能小説扱いされるのは不本意だ...)には、「うち、あんまり綺麗なもん見たりしたら、感激して涙が出て来るねん」というセリフがあります。

それくらいレベルが高いもんを、作れるようになりたいものです。
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<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 23:15| 地域

2016年10月01日

キトラ古墳壁画体験館

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東アジア最古の天文図、そして青龍・白虎・玄武・朱雀の四神図といった壁画で知られるキトラ古墳。
その壁画を保存する施設「四神(しじん)の館」が9月24日にオープンしました。(明日香村阿部山67)

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国営飛鳥歴史公園のひとつとして周辺も整備され、古墳らしい古墳、になっています。

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体験館(説明エリア)は入場無料。体験館といっても、石室に埋葬されちゃうわけではない。
広大とまでは言えないけれど、文化庁(&奈良文化財研究所)が気合を入れて作った施設だけあって、なかなかキレイで充実しています。

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とてもひきつけられたのが、壁画取り外し作業の解説コーナー。歴史文化を賭けた神経衰弱ショーは、身動きできないくらい見入ってしまう。
ナレーション、BGMなしで映像作品化したら、相当面白いものになると思います。

そして、事前申し込み制の第一回壁画公開。(9/24-10/23。満員につき、受付終了)http://www.kitora-kofun.com/index.html
約50人のグループごとに保管室へ入り、壁画3点、埋葬品数点を正味10分ほど見学できます。
(写真:パンフレットより)
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「天文図」は初めての一般公開。パンフ写真では伝わらないが、展示の適切さもあって、金で描かれた星がしっかり輝いて見えます。
現世と変わらない美しい星空の下で安らかにいられますように、という願いが込められているのだなぁ、なんて想像できるワイのようなロマンチスト(?)であれば、感動モノの作品だといえます。

キトラ古墳は7世紀末から8世紀初頭のものと推定されており、それは日本書紀が編纂されてたり、火葬が行われるようになった頃。法隆寺の方がむしろ古いといえる。
まぁ、古墳時代のフィナーレと思えば、興味深いものではあります。

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ただ観光にあたっては、現時点でちょっと注意が必要で;
・明日香村内でのアクセスが良くない。(周遊バスのルート外で、専用ルートは90分に一本)
・公園内の地図・標識・表示がとても・とても少ない。
・体験館見学だけ(実物見学なし)だと、物足りない人がいるかも。

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正規の入口は道路をまたいだ地下。売店、飲食スペースに大きな期待をしてはいけない。

ともかくは、ツアーの行程の一部だったり、クルマ・バイクだったり、スケジュールにゆとりのある方には楽しめる施設ですので、地域のあらたな観光スポットとしてお見知りおきくださいませ。(何様だ、オレ)

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最近観光ネタが続いているので言い訳しますが、製作はいろいろやってます。
小物や先々の準備やらで錯綜しており、目下のカスタムギターの木工が9月中に完了できなかった...などという不順なところがあるので、ユルいネタに走ってしまうわけです...。
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彼岸花シーズンもフィナーレへ。今年はウチの土手でも群生しております。
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<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 01:19| 地域