2021年02月10日

ヤマザクラの製材

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第7回「明日香の匠」展が県立万葉文化館にて2月14日まで開催されています。(入館無料)
当工房の新作ギター「鹿鳴(村産材使用)」が展示されています。是非。
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今回のギターではスギ、ヒノキのほか、ヘッドトップ/指板/ブリッジにヤマザクラを使用。
私の住む「上居(じょうご)」集落にはヤマザクラとソメイヨシノの植林地域があり、イスなどが整備されていないので全く無名ながら、なかなか上質なお花見スポット。

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そのヤマザクラを間引く作業が景観ボランティア明日香(Facebookより写真引用)によって2019年に行われ、私もマイ・ヘルメット持参で(頭デカいからな)参加。
そしてチェーンソーで2メートル弱に切りわけられた丸太を何本かいただいたのでした。

んで、ここからがすんごい大変。
中身は水分ジュクジュクな状態。1週間もすると、内側の割れ/裂けが目立ってくる。

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放置するとこんな具合。これは枝分かれに近い部分のためか、まだマシな方。

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一例。長さと幅が20センチほどの丸太をタテにして、バンドソーで中心に向かって切ったもの(ジュクジュクで、なかなか切れない)を1年以上放置・乾燥させると、これくらい割れ目が広がる。でも、ほかの部分は全く割れていないのがミソですね。

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こういったことから、ごっつい建材などはこのような「背割り」の加工を行うようです。

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今回は取り急ぎ手持ちの電動丸ノコで背割り。丸太の安定のために治具を応急作成しました。

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それからようやく柾目・板目を意識しながら切り分けたものの、まあまあ太い木でも、大きな柾目の材は数多く取れませんねぇ。
切り分けたあとでも、乾燥につれてある程度は上下左右で反るし。

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ちなみに過去のブログで、奈良県銘木共同組合の理事長賞の丸太って、目利きができないのでよく分からんなどと無責任なことを書きましたが、その後関係者にたずねたました。
いわく「年輪が多く、ほどほどに密で均等で、中心に偏りがなく、太い」といったことがポイントで、それには生育場所の日当たりや管理が重要なのだそうです(聞きかじり情報)。

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加工の際は、燻製用のサクラのチップと同様、いい薫りが工房に立ち込め、なにやら食欲がわいてきます。
そんなこんなでようやくヤマザクラ材を今回の楽器製作に取り込むことができました。

専用の装備や場所が整っていないと、伐採直後の木材の加工はすごく大変なことを思い知らされました。
<以上:明日香弦楽器
posted by Satoshi Orisaka at 17:28| 製作