2017年07月20日

最凶工具・テーブルソー

2017072001.JPG
テーブルソー。またの名を「丸ノコ盤」「昇降盤」。
数ある電動工具のなかで、直線カットの能力がとびきり高い一方で、ケガ、それもかなりヘヴィなヤツが発生しやすいツールだ。

刃に接触するケガとともに、恐ろしいのが「キックバック」にともなうトラブル。
動画にはケガなどのグロ・シーンはありませんが、これを見た私は震えあがってしまい、ずっと導入していなかったのです。
https://youtu.be/u7sRrC2Jpp4?t=2m20s


ちなみに、動画前半に登場する「テーブルルーター」もちょい危険。
2017072002.JPG

ギター製作ではバンドソーが主役ですが、切れるのは前面だけなので、パワフルな割に比較的安全な工具といえます。
2017072003.JPG

とはいえ、小物の楽器や冶具を作るさい、テーブルソーは圧倒的にスピーディで精確だし、結果的にその分ギター、ウクレレ製作の余裕ができる。
ということで、恐怖におののきつつも、今年のはじめにテーブルソーを導入しました。(マキタ 2703+スタンド)
2017072004.JPG

2017072005.JPG
第2工作室/農具部屋には、他にドラムサンダーと、ちょっとした作業机、30年前に買った小型ボール盤が置いてあります。

2017072006.JPG
実際、こんな板切れなら、以前の5倍のスピードで製材ができるようになったのですが、怖いものは怖い。
最低限のコツと注意点だけは押さえておきたい、という事で、ひさびさに近くの工房へおうかがいすることにした。

―――
(余談:貧血を起こしやすい方は、読み飛ばしてください)
となりの橿原市にある奈良県立医科大学の附属病院は、世界で初めて完全切断指の再接着に成功した、四股外傷のウルトラ・スーパー・スペシャル機関だ。
隣接する桜井市は、吉野や川上村あたりで伐採された木材を加工する製材所がとても多く、こういった土地柄も関係していると思われる。

地域の方が、足にこの種のケガをして附属病院で手当てされたのだが、1年しないうちにクルマの運転ができるほど回復されている。

ご本人の気力・体力と、医療技術のすごさに驚嘆するばかりだが、聞けば、「キレイにスパッといってたから、割とつなぎやすかったらしい」とのこと。なるほど。いや、なるほどじゃない。


ジャンゴ・ラインハルトのように、やけどの影響で実質指2本ながら歴史に残る演奏をした人もいるけど、ワタイのような凡人はなるべくトラブルを避けたいものです。

―――
明日香弦楽器から直線距離で6km、御所(ごせ)市に、主にクラシックギターを製作されている「丸山利仁ギター工房」がある。
Webは道具の話も多く載っているので、参考になります。

2017072007.JPG
工房の前にはシープレスが植えられている。

2017072008.JPG
リョービのテーブルソーは、比較的安いのにスライドテーブル装備という、うらやましいモデルだが、現在は廃番。

県の技術学校の家具工芸科でも勉強された方なので、経験や応用もふくめ、確かなアドバイスがいただけました。
良い意味で今後もビビリながら、テーブルソーを活用してゆくことにします。
<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 13:58| 製作

2017年07月11日

宇治・平等院

近畿圏の人間にとって、京都(市内)は観光のほかに用事などで普通に行く場所で、主な寺社仏閣はいつ・何回行ったという意識すらないものです。
...なのだが、日本の歴史的建築の最高峰といってよい京都府宇治市『平等院鳳凰堂』となると意外に盲点で、そういえば私、行ったことがなかった。
(JR京都駅から宇治駅へは約25分、と、ちょっと離れている)

2017071101.JPG
言うのもヤボだが、十円玉に描かれているのは平等院鳳凰堂。

2017071102.JPG
今回初めて知ったのだが、1万円札の裏面の絵は現在、鳳凰堂の屋根にある「鳳凰」だ。(E号券:2004年から)
恥ずかしながら私は、キジ2羽(D号券:1984年から)のイメージしかありませんでした。

―――
テナーウクレレ初製作2本のうち、お客様に渡ったカスタム分のナットの具合がどうにも良くないため、宇治市に出向いて対応することにしました。
(テナー1弦の強烈なテンションに対し、ナットの質、溝の仕上げが不十分だった模様。...なんてバカ正直な記述でしょう)

で、調整・お渡しが無事完了し、お客様に昼ご飯をおごっていただき、クルマで平等院に連れて行っていただき、そいで一緒に見学した、という次第です。(甘え過ぎ...)

2017071103.JPG
ちなみにカスタム・ウクレレは、テナースケール、コンサートボディのコンビネーションで、ルックスのトータルバランスがとてもスマートでカッコいい(と私は確信している)一本です。フィッシュマンPU搭載。
―――

2017071104.JPG
平等院鳳凰堂。2014年に修理されただけあって、とても見栄えの良い状態の外観です。

2017071105.JPG
左右対称のトータルバランスだけでなく、屋根の傾斜や曲線、程よい装飾が絶妙だ。

真ん中の「中堂」と、両端の「北翼廊」「南翼廊」って、つながってないんですね。
廊に上がって宴会したり釣りをしたり、という高さ・広さでもないし、そもそも階段がない。
2017071106.JPG

2017071107.JPG
中堂内部は良い意味で自然に保存されている感じで、柱の細かいところも凝っていて見応えがあります。(パンフ写真)

「ここはいい感じだけど、日光東照宮の三猿って改悪されたらしいねぇ」なんて会話をたまたま耳にしました。
難しいところですが、朽ちるのをギリギリ止めて、あとは研究結果をもとに想像で復元、くらいの方が私は好きです。

2017071108.JPG
併設の博物館(鳳翔館)では国宝の鳳凰(1万円札裏面の絵)も間近で見ることができる。(パンフ写真)
鳳凰堂も、こういった工芸物も、こねくり回した技巧を見せるのではなく、なんかこう調和感というか品が良いです。

2017071109.JPG
日本三古橋の一つ、宇治橋。「茶まつり」では欄干のちょっと張り出した所から川の水を汲むそうです。

2017071110.JPG
宇治川は鵜飼いも有名。近くの小屋では、仕事前にくつろぐ鵜の皆さんを拝見できる。
鵜飼い舟を見下ろしながら「今日は天ヶ瀬ダムが放流したはるそうやから、流れが速いどすなぁ」などと会話したはる。

―――
そんなこんなで、参道でグリーンティーを飲んで、おみやげの抹茶団子を買って、お客様には近鉄の駅までクルマで送っていただいて、「いやぁ、一日楽しかったなぁ」...って、違うだろ、違うだろー、オレ。
<以上>
posted by Satoshi Orisaka at 04:39| 日記